Ryzen3 3200Gの性能解説

AMDのCPU

どうも、jisaroです。
Ryzen3 3200Gの概要から性能まで、詳しく解説していきます。

概要

Ryzen 3 3200Gは、2019年7月にAMDがリリースした第2世代Ryzen APU(コードネーム:Picasso)のエントリーモデルです。アーキテクチャはZen+で、製造プロセスは12nm。

前モデルRyzen 3 2200Gの後継として、クロック周波数の向上や内蔵GPUの強化が行われています。加えて、当時としては珍しく、低価格ながらオーバークロック(OC)にも対応している点も魅力の一つです。「グラフィックボードなしでゲームができるエントリーPC」という明確なコンセプトに基づいており、サブPCやファミリーPC、初心者の初自作PC用CPUとして今なお需要があります。

スペック表

項目内容
アーキテクチャZen+(12nm)
コア/スレッド数4コア4スレッド
ベースクロック3.6 GHz
ブーストクロック最大4.0 GHz
GPURadeon Vega 8(8CU、最大1250MHz)
L3キャッシュ4MB
TDP65W
ソケットAM4
対応メモリDDR4-2933
PCIeバージョンPCIe 3.0

4コア4スレッド+Vega 8 GPUという構成で、ライトユースには十分な性能を確保しています。

搭載されている機能

Radeon Vega 8(内蔵GPU)

8基のCU(Compute Unit)を搭載したRadeon Vega 8グラフィックスを内蔵。軽~中量級のゲームであれば、グラボなしでHD〜フルHD解像度でもプレイ可能です。

Precision Boost 2

温度・電力制御に応じてクロックが自動調整される機能。冷却が整っていればブーストクロックを維持しやすくなります。

オーバークロック対応

下位モデルながらOCに対応。メモリやGPUクロックもカスタマイズ可能で、自作初心者でも簡単にパフォーマンス調整が可能です。

Wraith Spireクーラー付属

静音性と冷却性能に優れた純正クーラーが付属しており、追加投資なしでもしっかり冷やせるのがポイントです。

競合CPUを例に性能の比較

CPUTDP最大消費電力実売価格(中古)GPU内蔵
Ryzen 3 3200G65W約70W約5,000~7,000円Vega 8
Core i3-910065W約75W約6,000~8,000円UHD 630
Ryzen 5 3400G65W約88W約8,000~11,000円Vega 11

グラボが不要な点を考慮すると、Ryzen 3 3200Gは非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。

発覚している相性の問題

  • BIOS非対応マザーボードで起動しないケースあり
    → 特にA320/B350世代のマザーボードではBIOSの更新が必須。購入前にマザーボードの対応状況を確認しましょう。
  • メモリ帯域がGPU性能に直結
    → 内蔵GPUの性能はメモリ速度とチャンネル数に大きく依存。必ずデュアルチャネル構成での運用が推奨されます。
  • OC時は冷却に注意
    → 純正クーラーで軽いOCは可能ですが、長時間の高負荷時には温度管理が重要です。

どんな人におすすめか

  • グラボなしで軽いゲームを遊びたい人
    → VALORANTやLoLなどの軽量eスポーツ系タイトルを快適に楽しめます。
  • 1万円以下で実用的なPCを組みたい人
    → マザーボード・メモリと合わせても、構成価格が2万円台に収まるケースが多いです。
  • サブPCやファミリー用PCを構築したい方
    → 動画視聴・事務作業・教育用に十分な性能を持ちます。
  • 初めての自作PCに挑戦する方
    → 扱いやすく、設定もシンプルなので初心者向きです。

総まとめ

Ryzen 3 3200Gは、「エントリーAPUとしての完成形」とも言えるCPUです。グラフィックボード不要で実用的な性能を発揮し、OCや静音構成、ミニPC用途にも対応可能。

2025年現在でも、「低予算で自作PCを楽しみたい人」にとって、非常に魅力的な選択肢の一つです。