どうも、ジサ郎です。
Ryzen搭載PCを組むうえで、最も見落とされがちで重要なのが「チップセットの違い」です。
マザーボード選びで失敗すると、あとから機能が足りなかったり、性能が引き出せなかったりする危険があります。
この記事では、Ryzenに対応した代表的なチップセット(A520/B550/X570など)を中心に、それぞれの特徴・違い・選び方を初心者にもわかるよう図解付きで丁寧に解説します。
チップセットとは何か?Ryzenにどう関係する?
チップセットとは?

チップセットは、CPUと各種パーツ(メモリ・SSD・USBなど)を橋渡しする司令塔的な役割を果たす重要な部品です。
Ryzen CPUを動かすためには「対応ソケットのマザーボード」が必要ですが、チップセットによって以下のような機能差があります:
- PCIeの世代(4.0か5.0)
- M.2スロット数・帯域
- USBポートの数・規格
- オーバークロックの可否
つまり同じCPUでも、「チップセットの違い」で性能・拡張性・コスパ・安定性が大きく変わるのです。
チップセットのプレフィックスとサフィックスとは?
- プレフィックス(Prefix):型番の「頭に付く文字列」
- 例:X670E →「X」は上位チップセットの意味
- B=中位モデル、A=エントリーなど
- サフィックス(Suffix):型番の「後ろに付く文字列」
- 例:X670E →「E」は“Extreme”の略。フル機能搭載モデル
- 無印:標準、M:MicroATXなどフォームファクターを表すことも
これらは製品グレードや搭載機能を判断するヒントになります。
Ryzen対応チップセット一覧(主要モデル)
チップセット | 対応世代 | PCIe世代 | メモリOC | M.2スロット数 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
A520 | Ryzen 3000以降 | PCIe 3.0 | 非対応 | 1~2 | 最安モデル/OC不可 |
B550 | Ryzen 3000以降 | CPU側:4.0/チップセット:3.0 | 対応 | 2~3 | コスパ重視で人気/基本機能◎ |
X570 | Ryzen 2000以降 | PCIe 4.0 | 対応 | 2~4 | 高機能/ファン搭載モデル多め |
B650 | Ryzen 7000専用 | PCIe 4.0/5.0 | 対応 | 2~4 | AM5用/コスパ重視の新世代 |
X670 | Ryzen 7000専用 | PCIe 4.0/5.0 | 対応 | 3~5 | 高価格帯/拡張性・機能最強クラス |
X670E | Ryzen 7000専用 | フルPCIe 5.0 | 対応 | 4~5 | 最上位モデル/OC特化・最新規格対応 |
どのチップセットを選べばいい?タイプ別おすすめ
初心者・ライトユーザー
→ B550 または A520
- グラボ1枚+SSD+USB程度なら十分対応
- オーバークロックをしないならA520でも可
コスパと拡張性を両立したい人
→ B550 または B650
- PCIe 4.0対応+メモリOC可
- 次世代CPUへの備えにも
高性能・OC・多GPU構成を組みたい人
→ X570/X670/X670E
- 電源周りも強化されており、Ryzen 9でも安定動作
- USB数、M.2スロット数も豊富
よくある質問(FAQ)
Q. B550とX570の違いは?
A. 基本機能は似ていますが、X570はチップセット側もPCIe 4.0に対応しており、帯域の広さで勝ります(ただし発熱も大きい)。
Q. Ryzen 5000シリーズにA520は使える?
A. BIOSが対応していれば使用可能ですが、メモリOC不可・拡張性低いためおすすめはB550以上です。
Q. Ryzen 7000にAM4世代のマザボは使える?
A. 使えません。Ryzen 7000は「AM5ソケット専用」のため、B650/X670系が必要です。
まとめ
Ryzenで自作PCを構築する際、チップセットを軽視すると後悔しかねません。
「今のCPUに合うか」だけでなく、「今後の拡張・アップグレードに備えられるか」まで考えて選ぶのがコツです。
この記事を参考に、あなたの使い方に最適なチップセットを選び、後悔のないPC環境を構築しましょう!